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介護職でも、正社員など期間の定めのない雇用なら、「辞めます」と申し入れてから2週間で退職できます(民法627条)。 「人手が足りない」「夜勤のシフトが埋まらない」は施設側の事情で、あなたが辞められない理由にはなりません。この記事では、引き止めの断り方、夜勤のシフトの片づけ方、利用者さんへの責任感との向き合い方、次の職場の探し方、自分で言えないときの退職代行(2万円前後から)を、短くまとめます。
結論:介護職が辞めるときの3つのポイント
- 人手不足は、施設が解決する問題です。 退職に施設の許可は要りません
- 夜勤のシフトは、「勤務表が決まる前」に伝えると、もめにくくなります
- 自分で言えないなら、退職代行も使えます。 もめる要素がなければ民間で足ります
「人手が足りないから辞めないで」と言われたら
介護の現場では、退職を伝えると「人がいないから」「次の人が入るまで」と引き止められることがよくあります。
民法627条では、期間の定めのない雇用は、退職の申し入れから2週間で終わるとされています。施設が承諾するかどうかは、法律上の条件ではありません。 ただ、就業規則に「1か月前までに申し出る」などの決まりがあれば、それに合わせるほうがもめにくいでしょう。
| 言われたこと | 返し方の例 |
|---|---|
| 「人が足りないから、もう少しいて」 | 「ご迷惑をおかけします。ただ、退職日は〇月〇日でお願いします」 |
| 「次の人が入るまで待って」 | 「引き継ぎは〇日までにします。退職日は変えられません」 |
| 「利用者さんがかわいそう」 | 「申し訳ない気持ちはあります。引き継ぎはきちんとします」 |
| 退職届を受け取ってもらえない | 退職届のコピーを取って、内容証明郵便などで送る方法もあります |
くわしい断り方は、退職の引き止めの断り方にまとめています。
契約社員・パートで、契約期間が決まっている人
契約期間の途中で辞めるには、原則として「やむを得ない事由」が必要です(民法628条)。体調を崩したなどの事情があれば、相談先(下記)や退職代行に伝えましょう。契約期間が終わるのを待って辞める方法もあります。
夜勤のシフトはどうする?
介護施設の勤務表は、前の月に作られることが多いです。シフトのことで迷ったら、次の順に考えましょう。
- 勤務表が作られる前に伝える:翌月の勤務表ができる前に伝えると、施設も夜勤の人を探しやすくなります
- すでに決まっている夜勤は、有給で調整できないか相談する:残っている有給の日数を確認しましょう(→有給消化して退職する方法)
- 体調が限界なら、無理に夜勤に入らない:眠れない、出勤前に体が動かないなどの不調があれば、先に医療機関を受診してください
「夜勤が埋まらないから、退職日を延ばして」と言われても、延ばすかどうかを決めるのはあなたです。
利用者さんへの責任感で辞められない人へ
「担当の利用者さんを置いていけない」と感じるのは、それだけ真剣に仕事をしてきた証拠です。ただ、職員を確保して、利用者さんへのサービスを続けるのは、事業所(経営者)の役目です。一人の職員が辞めたらサービスが止まる、という状態のほうが問題です。
あなたにできるのは、次の2つで十分です。
- 引き継ぎのメモを残す:利用者さんごとの好み・注意点・家族との連絡のことなど
- 最後のあいさつは、施設と相談して決める:利用者さんに混乱が出ないよう、伝え方は施設に任せてかまいません
利用者さんやご家族からのハラスメントがつらいとき
暴言・暴力・セクハラなどのハラスメントは、我慢するものではありません。厚生労働省によると、令和3年度の介護報酬改定で、すべての介護サービス事業者にハラスメント対策が義務づけられました。 まず施設の相談窓口や管理者に相談し、対応してもらえないときは、総合労働相談コーナー(全国の労働局・労働基準監督署など。無料)にも相談できます。
心や体の不調が続くときは、厚生労働省の働く人向けの相談サイト「こころの耳」の電話・SNS・メール相談も使えます。
次の職場の探し方
介護の資格や経験は、ほかの施設や別の働き方で生かせます。
| 今の悩み | 次の職場の例 |
|---|---|
| 夜勤がつらい | デイサービス、訪問介護など日中が中心の職場 |
| 人手不足で休めない | 職員の人数や、有給の取りやすさを面接で確認して選ぶ |
| 身体の負担が大きい | 介護用の機器を使っている施設、相談員・ケアマネジャーなど別の職種 |
| 介護の仕事から離れたい | まず休んでから考えても遅くありません |
探す方法
- 福祉人材センター:都道府県の社会福祉協議会が運営する、福祉の仕事の無料職業紹介です。「福祉のお仕事」というサイトで求人を探せます。介護福祉士などの資格を持つ人が届け出ると、情報提供や就職の支援を受けられる制度もあります
- ハローワーク:地域の求人を無料で探せます
- 介護職向けの転職サービス:求人の紹介に加えて、面接の日程調整などを任せられるサービスもあります
辞める前に次の職場を決めておくと、収入が途切れません。体調が悪いときは、先に休んでから探すのでもかまいません。
自分で言い出せないなら、退職代行という選択肢も
「施設長が怖くて言えない」「何度言っても辞めさせてもらえない」という人は、退職代行に頼む方法があります。本人に代わって、施設に退職の意思を伝えるサービスです。自分で伝えられる人は、自分で伝えればお金はかかりません。
退職代行は、運営元のタイプによって、施設とやりとりできる範囲が法律で決まっています。
| 運営元 | 退職の意思を伝える | 有給・給与について交渉する | 未払いの残業代などを請求する/裁判に対応する |
|---|---|---|---|
| 民間企業 | ○ | ×(弁護士法に反するおそれ) | × |
| 労働組合 | ○ | ○(団体交渉) | × |
| 弁護士 | ○ | ○ | ○ |
- もめる要素はなく、伝えてもらうだけでよい → 民間でも足りることが多い
- 有給を使わせてもらえない → 労働組合か弁護士
- 未払いの残業代がある/「損害賠償」と言われている → 弁護士
退職代行を選ぶ6つのポイント
| ポイント | 確認すること |
|---|---|
| ① 運営元 | 施設に「辞めます」と伝えるだけなら、どの運営元でも変わりません。有給・未払い給与の交渉が必要なら労働組合か弁護士、請求や損害賠償への対応が必要なら弁護士です |
| ② 支払う総額 | 基本料金のほかに、組合費・後払い手数料・書類の送料がかかる場合があります。申し込む前に総額を確認しましょう |
| ③ 支払い方法 | 手持ちのお金がなければ、後払いに対応しているサービスを選びます(審査がある場合があります) |
| ④ 返金保証の条件 | 「退職できなければ返金」の条件は、利用規約で決まっています。業務委託・有期契約は対象外のことが多いです |
| ⑤ 対応する雇用形態 | パート・アルバイトの料金が別にあるサービスもあります。公立の施設で働く公務員は、対応できるところが限られます |
| ⑥ 受付時間 | 夜勤明けや早朝に頼みたいなら24時間受付のところ。弁護士事務所は平日の日中だけのこともあります |
あなたの状況に合う退職代行のタイプ
| あなたの状況 | 合うタイプ | 案内先 |
|---|---|---|
| もめる要素はなく、明日から行きたくない/手持ちのお金がない | 民間・後払い | 辞スル(正社員22,000円・後払いあり・LINE24時間)、退職代行Jobs(27,000円・後払いあり、無料の求人紹介あり) |
| パート・アルバイトの介護職 | アルバイト料金があるサービス | 辞スル(18,000円)、スタイリード(12,000円) |
| 有給を消化したいのに、施設が認めない | 労働組合 | 労働組合の退職代行 |
| 未払いの残業代を請求したい/損害賠償をちらつかされている | 弁護士 | 弁護士の退職代行 |
| 公立の施設で働く公務員 | 弁護士 | 退職代行と公務員 |
| 男性の介護職 | — | 男の退職代行(男性専用) |
各社をまとめて比べたい人は、退職代行のおすすめ比較と料金相場をご覧ください。
よくある質問
退職代行を使ったら、利用者さんに迷惑がかかる?
職員が辞めたあとのサービスをどう続けるかは、施設が決めることです。気になるなら、退職代行に「引き継ぎのメモを郵送する」などの希望を伝えてもらいましょう。
夜勤明けに頼んで、その日から行かなくてもいい?
相談したその日に施設へ連絡してくれる退職代行もあります。ただし、退職日までを有給にするか欠勤にするかは、有給の残りや施設の対応で変わります。申し込む前に、勤務の予定と有給の日数を伝えて相談しましょう。
介護職を辞めたら、またすぐ働ける?
介護の仕事は求人が多く、福祉人材センターやハローワークで探せます。資格は辞めてもなくなりません。
まとめ
- 期間の定めのない雇用なら、申し入れから2週間で辞められます(民法627条)。人手不足は施設が解決する問題です
- 夜勤は、勤務表が決まる前に伝えると調整しやすくなります
- 利用者さんへの責任は、引き継ぎをきちんとすれば十分に果たせます
- 次の職場は、福祉人材センター、ハローワーク、介護職向けの転職サービスで探せます
- 自分で言えない人は、状況に合うタイプの退職代行を選びましょう
個別の事情(契約の内容など)で結論が変わることがあります。不安なときは、総合労働相談コーナーや弁護士に相談してください。
出典:民法(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 )第627条・第628条/厚生労働省「介護現場におけるハラスメント対策」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05120.html )/社会福祉法人全国社会福祉協議会 中央福祉人材センター「福祉の仕事と働く人を支える福祉人材センターの取り組み」(厚生労働省掲載 https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000598867.pdf )/厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」(https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html )/厚生労働省「こころの耳」(https://kokoro.mhlw.go.jp/ )。退職代行各社の情報は、各社の個別ページに記載の公式サイトによります(2026年10月27日確認)。2026年11月1日時点の情報です。この記事は一般的な情報であり、個別の事情については弁護士や労働基準監督署にご相談ください。

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