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退職代行モームリはどうなった?事件の経緯と、今退職代行を選ぶときの注意点【2026年】

裁判所の銘板

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退職代行「モームリ」を運営する株式会社アルバトロスと前社長は、2026年8月28日、東京地方裁判所で弁護士法違反の罪で有罪判決を受けました(前社長は懲役2年・執行猶予3年、会社は罰金200万円と報じられています)。 依頼者を報酬目的で弁護士に紹介したことが問われた事件です。モームリは2026年4月に新規受付を再開していて、サービスは続いています。

この記事では、事件の経緯と、何が問題だったのかを整理します。そのうえで、これから退職代行を使う人が安心して選ぶためのポイントを解説します。


目次

モームリ事件の経緯

時期 出来事
2025年10月 警視庁が、アルバトロスの本社と都内の法律事務所を家宅捜索したと報じられる
2026年2月3日 警視庁が、前社長らを弁護士法違反の疑いで逮捕したと報じられる
2026年2月〜 モームリが営業時間を縮小し、新規の申込受付を停止
2026年4月1日 前社長が代表取締役を辞任し、新しい代表が就任
2026年4月23日 モームリが新規受付の再開を発表。「関係法令を踏まえた業務運営に努める」とした
2026年8月28日 東京地方裁判所が、前社長と会社に有罪判決

何が問題だったのか(弁護士法72条)

報道によると、問われたのは退職代行そのものではなく、依頼者を弁護士に紹介して紹介料を受け取っていたことです。

弁護士法72条は、弁護士ではない人が、報酬を得る目的で、法律事務を扱ったり、法律事務を弁護士などに周旋(紹介・あっせん)したりすることを仕事にするのを禁止しています。違反した場合の罰則は、2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です(弁護士法77条)。

報道によると、モームリは、残業代の請求など会社との交渉が必要な依頼者を提携先の弁護士に紹介し、その見返りに紹介料を受け取っていたとされています。

モームリ側は判決のあと、「紹介料の受領に関する判決であり、サービス自体への司法判断ではない」とする見解を出し、サービスを続けています(東京商工リサーチの報道より)。


退職代行を使うこと自体は違法?

利用者が退職代行を使うことは、違法ではありません。 退職は労働者の権利です。期間の定めのない雇用であれば、民法627条により、退職を申し入れてから2週間がたてば雇用契約は終わります。退職の意思を本人に代わって伝えるだけなら、民間企業でもできます。

注意が必要なのは、誰が、どこまでやるかです。退職代行は、運営元のタイプによって、会社とやりとりできる範囲が法律で決まっています。

運営元 退職の意思を伝える 有給・給与について会社と交渉する 未払いの残業代などを請求する/裁判に対応する
民間企業 ○ ×(弁護士法に反するおそれ) ×
労働組合 ○ ○(団体交渉) ×
弁護士 ○ ○ ○

くわしくは「退職代行は違法?運営元ごとにできること」で解説しています。


事件のあと、退職代行を取り巻く状況

  • 会社側の警戒が強まっている:東京商工リサーチが2026年4月に行った企業アンケートでは、30.4%の企業が退職代行に非弁行為の危険性があると答え、30.4%が弁護士や労働組合以外の業者からの連絡には応じないと答えています。
  • 弁護士会も注意を呼びかけている:東京弁護士会は、退職代行の事業について注意を呼びかけています(2024年11月)。
  • 弁護士の退職代行が選びやすくなっている:民間の退職代行とあまり変わらない料金を出す弁護士事務所も出てきています。

つまり、「伝えるだけで済む人」と「会社との交渉が必要な人」で、選ぶべき運営元がよりはっきり分かれるようになったと言えます。


これから退職代行を選ぶときの6つのポイント

ポイント 確認すること
① 運営元 伝えるだけなら民間でもよい。有給や給与の交渉が必要なら労働組合か弁護士、お金の請求や損害賠償への対応が必要なら弁護士
② 支払う総額 基本料金のほかに、組合費・後払い手数料・書類の送料がかかる場合がある
③ 支払い方法 手持ちのお金がなければ後払いに対応しているところ
④ 返金保証の条件 「退職できなければ返金」の条件は利用規約で決まっている
⑤ 対応する雇用形態 アルバイト料金があるか、公務員・業務委託に対応しているか
⑥ 運営会社の情報 特定商取引法に基づく表記に、会社名・住所・電話番号・料金が書かれているか

あなたの状況に合う退職代行

あなたの状況 合うタイプ 案内先
もめる要素はなく、とにかく早く辞めたい/手持ちのお金がない 民間・後払い 辞スル、退職代行Jobs
有給を消化したい、最後の月の給与をきちんと受け取りたい 労働組合 退職代行ガーディアン
未払いの残業代・退職金を請求したい/損害賠償をちらつかされている 弁護士 弁護士法人ガイア、弁護士の退職代行の比較
公務員 弁護士 退職代行は公務員も使える?

状況別のおすすめは「退職代行おすすめ比較」にまとめています。


よくある質問

モームリは今も使える?

2026年4月23日に新規受付の再開が発表されていて、サービスは続いています。最新の受付状況は公式サイトで確認してください。

過去にモームリを使った人に影響はある?

報道によれば、問われたのは会社と前社長が紹介料を受け取ったことで、利用者が罪に問われたものではありません。退職そのものが無効になるという話も報じられていません。不安がある人は、弁護士に相談しましょう。

民間の退職代行は、もう使わないほうがいい?

退職の意思を伝えるだけなら、民間の退職代行でも問題ありません。ただし、民間の退職代行は会社と交渉できません。会社が有給を認めない、給与が未払いなど、交渉や請求が必要になりそうなら、最初から労働組合か弁護士を選ぶのが安心です。

退職代行業者が「弁護士を紹介します」と言ってきたら?

紹介すること自体がすぐに違法になるわけではありません。ただ、モームリ事件では、報酬目的の紹介が問題になりました。交渉や請求が必要な場合は、自分で弁護士の退職代行に直接申し込むほうが、お金の流れがわかりやすく安心です。


まとめ

  • モームリ事件で問われたのは、退職代行そのものではなく、依頼者を弁護士に紹介して紹介料を受け取ったことでした(2026年8月に東京地裁で有罪判決)。
  • 利用者が退職代行を使うことは違法ではありません。
  • これから選ぶなら、伝えるだけなら民間、交渉が必要なら労働組合、請求や損害賠償への対応が必要なら弁護士と、自分の状況で運営元を選びましょう。

出典:
東京商工リサーチ「『モームリ』前社長らに有罪判決、退職代行サービスは転機に」(https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1203188_1527.html )、
ITmedia NEWS(2026年4月23日)(https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2604/23/news121.html )、
弁護士ドットコムニュース(https://www.bengo4.com/c_1009/n_19954/ )、
労働新聞社「退職代行事業へ改めて注意喚起 東京弁護士会」(https://www.rodo.co.jp/news/208127/ )、
e-Gov法令検索 弁護士法(https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 )・民法(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 )。
2026年10月27日時点の情報です。

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